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ピーターラビットとうさぎ

最終更新日 2017年05月25日

展示期間 : 11月から12月

展示場所 : 本館児童展示


展示ポスター
「ピーターラビット」は世界でもっとも有名なうさぎのひとつでしょう。
名前にピンとこなくても、イギリスの湖水地方を彷彿とさせる背景と優しいタッチで描かれたうさぎの絵を見れば「ああ、知ってる」とうなずく人も多いと思います。
「ピーターラビット」は、今から150年前の1866(慶応2)年にイギリス・ロンドンで生まれたビアトリクス・ポターが知人の息子に送った絵手紙から誕生しました。当時、うさぎはとても身近な生き物だったのでしょう。
最初は自費出版で出された本が評判となり、「ピーターラビット」は、24作のシリーズとなりました。
ビアトリクス・ポターは絵本の収入をもとに、物語の舞台にもなった湖水地方の自然保護活動に努めています。
当時は女性が社会で活躍するのは極めて稀なことでしたが、彼女の作品は本国での出版から100年以上経った今でも多くの人々に親しまれています。
今回の展示では、生誕150年を迎えたビアトリクス・ポターに関する資料や「ピーターラビット」シリーズに加えて、様々なうさぎが登場する本をご紹介します。

展示関連情報

ピーターラビット

『ピーターラビットのおはなし』(シリーズあり)

ビアトリクス・ポター/さく・え いしいももこ/やく 福音館書店
ビアトリクス・ポターは27歳のとき、ある少年に絵手紙を送りました。その少年は家庭教師だったムーア夫人の息子で、病を患っていたのです。
「ノエル君、あなたになにを書いたらいいかわからないので、四匹の小さいウサギのお話をしましょう。四匹の名前はフロプシーに、モプシーに、カトンテールに、ピーターでした……」
‐『ビアトリクス・ポター 描き、語り、田園をいつくしんだ人』ジュディ・テイラー/著 福音館書店 より‐
この絵手紙を元にして、『ピーターラビットのおはなし』が生まれました。

『ピーターラビット全おはなし集』

ビアトリクス・ポター/さく・え いしいももこ/ほかやく 福音館書店
ピーターラビットシリーズの全てのおはなしが詰まった1冊です。巻末には主要登場人物(動物)の索引がついており、お気に入りの人物や動物の登場場面を探すこともできます。

『ピーターラビットのたのしい料理』

ビアトリクス・ポター/画 フレデリック・ウォーン社/編 北野佐久子/訳 福音館書店
「ジェレミー・フィッシャーどんのチョウチョウのサンドイッチ」や「アプリイ・ダプリイのジャムタルト」、「うすちゃいろのひげのしんしのハーブオムレツ」など、シリーズ中に登場する21種類の料理のレシピを紹介しています。

『ピーターラビットの自然観察』

ビアトリクス・ポター/画 フレデリック・ウォーン社/編・作図 北野佐久子/訳 福音館書店
ビアトリクス・ポターは、小さい頃から自然観察や植物、動物のスケッチを楽しんでいました。この本では、自然観察のヒントやアイデアがたくさん登場します。みなさんも、身近な自然観察に挑戦してみませんか。

『ピーターラビットの庭しごと』

ビアトリクス・ポター/画 ジェニー・ウォルターズ/文 ローワン・クリフォード/作図 北野佐久子/訳 福音館書店

ビアトリクス・ポター

『ビアトリクス・ポター 描き、語り、田園をいつくしんだ人』

ジュディ・テイラー/著 吉田新一/訳 福音館書店
著者のジュディ・テイラーは、ビアトリクス・ポターに関する資料の編纂や著書の執筆を多く手がけ、ポター研究の第一人者といわれています。この本は、テイラーが見つけた手紙や日記、写真など、それまで知られていなかった資料を盛り込んだ画期的なポター伝の改訂新版・完訳版です。

『ピーターラビットの野帳(フィールドノート)』

ビアトリクス・ポター/絵 アイリーン・ジェイ/ほか文 塩野米松/訳 福音館書店
ビアトリクス・ポターは絵本作家として広く知られている人物ですが、顕微鏡による研究を行ったり、考古学に関するスケッチやキノコのスケッチ・研究を行ったりというアマチュア科学者の一面もありました。この本では、彼女の遺した作品と共に、時代背景や女性の置かれていた地位などにも触れています。たくさんのスケッチがフルカラーで収められており、ページをめくるだけでも楽しめる1冊です。

『ピーターラビットからの手紙』

吉田新一/著 塩野米松/著 求竜堂
湖水地方やヒルトップ、スコットランド地方など、物語とそっくりな風景写真が多数収められています。もちろん、ビアトリクス・ポターの生涯や彼女の作品についても詳しく知ることができます。

『ビアトリクス・ポター ピーターラビットはいたずらもの』

エリザベス・バカン/作 上田まさ子/訳 佑学社

『ピーターラビットの生みの親ビアトリクス・ポター』

エリザベス・バトリック/著 おびかゆうこ/訳 ほるぷ出版

『ブーツをはいたキティのおはなし』

ビアトリクス・ポター/さく クェンティン・ブレイク/え 松岡ハリス佑子/やく 静山社
1914(大正3)年、ビアトリクス・ポターは1枚のイラストと共に、この『ブーツをはいたキティのおはなし』を執筆しました。しかし出版には至らず、100年以上もの間ロンドンの博物館で保管されていたといいます。この未刊の原稿は、イギリスのイラストレーターであるクェンティン・ブレイクの挿絵によって世に送り出されたのです。おなじみの動物たちも登場する「幻の作品」をどうぞ手にとってみてください。

うさぎの登場するおはなし

『しろいうさぎとくろいうさぎ』

ガース・ウィリアムズ/ぶん・え まつおかきょうこ/やく 福音館書店
2匹の小さなうさぎが、広い森の中に住んでいました。2匹は一緒に楽しく遊んでいましたが、しばらくすると、くろいうさぎは座りこんで、とても悲しそうな顔をしました。「どうかしたの?」としろいうさぎは聞いてみました。

『天の火をぬすんだウサギ』

ジョアンナ・トゥローン/さく 山口文生/やく 評論社
昔、地上には火がありませんでした。動物たちは相談して、一番賢くて、いたずらの得意なうさぎを、天の人が守っている火を取りに行かせることにしました。うさぎはきれいな羽かざりを作って、天の人たちの住む山へ、歌いながら向かいました。どうやって火を手にいれるつもりでしょう?

『うさぎ小学校』

アベルト・ジクストゥス/文 フリッツ・コッホ=ゴータ/絵 はたさわゆうこ/訳 徳間書店
ハンスとグレートヒェンはうさぎの兄妹です。今日から小学校が始まります。ランドセルを背負って、さあ、出発。お勉強したり、歌を歌ったり、うさぎの小学校は楽しそうです。シリーズに『うさぎ小学校のえんそく』もあります。

『しろうさぎとりんごの木』

石井睦美/さく 酒井駒子/え 文溪堂
しろうさぎは、森の中の小さな家で生まれました。ある日、しろうさぎは、初めてリンゴのジャムつきパンを食べました。お母さんが、玄関の脇にあるリンゴの木にリンゴの実がなるのだと教えてくれました。しろうさぎは、明日になったら、リンゴの木をかじってみることに決めました。早く明日にならないかな。

『どうぞのいす』

香山美子/作 柿本幸造/絵 ひさかたチャイルド
うさぎさんが作った小さな椅子には、うさぎさんみたいな耳と尻尾がついています。うさぎさんは「どうぞのいす」と看板をつけて、椅子を大きな木の下に置きました。最初にやってきたのは、ろばさんでした。でも、ろばさんは椅子に座らずに…。