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考古学っておもしろい!

最終更新日 2023年01月04日

展示期間 : 11月から12月

展示場所 : 本館児童展示


展示ポスター
1922(大正11)年の11月に、約3,300年前のエジプトの王・ツタンカーメンの墓が発掘されました。それまでに見つかったエジプトの王の墓はほとんどが盗掘にあっており、どのように埋葬されたのかもわかっていませんでした。しかしツタンカーメンの墓はほぼ完全な状態で発見され、そこで見つかった黄金のマスクやミイラが、古代文明の謎を明らかにする手掛かりとなったのです。
その土地に残された形のある資料を発掘して、これらがいつ、誰によって、何のために作られたのかを調べる学問を、考古学といいます。考古学を通して考えることで、私たちは大昔の人々の生活を知ることができます。
今回の展示では、考古学の魅力を伝える本や、世界各地の遺跡や遺物を紹介している本を集めました。

展示関連情報

考古学ってどんなもの?

『考古学がよくわかる事典 土にうもれた歴史をさぐる!』

國學院大學考古学研究室/編 PHP研究所
「考古学とは何か」という基本的な考え方のほか、考古学に欠かせない発掘調査の方法や、報告書の書き方、見つけた遺物の年代の調べ方などを解説しています。

『親子でまなぶたのしい考古学』

山岸良二/文 さかいひろこ/さし絵 同成社
「縄文人は何を食べてた?」「日本でいちばん古いお金は?」のように考古学の様々な話題を取り上げ、どのような研究が行われているのかをわかりやすく紹介しています。それぞれのテーマごとに大人向けの解説ページがあり、親子で楽しく考古学を学ぶことができます。

『はじめての考古学』

松木武彦/著 筑摩書房
考古学は、過去の人々が作り出した物を調べ、人間がどのような歴史を歩んできたのかを明らかにする学問です。時代が進むにつれ、新しい考え方や調査方法を取り入れて発展を続けてきました。この本では、これまで積み重ねられてきた研究の成果や、その研究が現代でどのように役立つかについて、初めて考古学に触れる人にもわかりやすく解説しています。

古代エジプト

『ツタンカーメン』

ピエロ・ベントゥーラ/絵 ジアン・パオロ・チェゼラーニ/文 評論社
若くして亡くなったという古代エジプトの王・ツタンカーメンについては、詳しい記録がほとんど残されていませんでした。しかしイギリス人のハワード・カーターは、ツタンカーメンの墓が荒らされずに残っていることを信じ、10年以上の時間をかけてついにその場所を掘り当てます。歴史に残る発見の様子を、イラストとともに描いています。

『エジプト学 オシリス神の墓を求めて』

ドゥガルド・A.スティール/著 吉村作治/監修 こどもくらぶ/訳 今人舎
ある日、出版社に届いた手紙には、「エジプトで失踪した大おばの探検日誌を出版してほしい」と書かれていました。その日誌の複製だとされるこの本には、調査の記録として古代エジプトの文化が記されています。たくさんのしかけが楽しい1冊です。

『ミイラ学 エジプトのミイラ職人の秘密』

タマラ・バウワー/著・絵 こどもくらぶ/訳・編 今人舎
ミイラ作りは、死者の魂が帰る場所として死者の体を保存する神聖な仕事とされていました。王室につかえるミイラ職人のバネブは、王妃の父・イウヤが亡くなったという知らせを受け、ミイラ作りの仕事を始めます。古代エジプトのミイラ職人の一家の目線から、ミイラの作り方と当時のお葬式の流れをくわしく描いています。

『ピラミッド 巨大な王墓建設の謎を解く』

デビット・マコーレイ/作 鈴木八司/訳 岩波書店
高さ140メートルにもなるピラミッドは、機械のない時代にどうやって作り出されたのでしょう。この本では建築学上の調査をもとに、ピラミッドの設計から石の切り出し、建設までの一つ一つの過程を解き明かし、イラストで解説しています。

世界の遺跡・遺物

『なぞ!ふしぎ!世界の遺跡探検』(全5巻)

岩田一彦/著 理論社
世界各地に残っている代表的な遺跡や遺物について、その成り立ちや歴史上のエピソードを紹介しています。

『ナショナルジオグラフィック 考古学の探検』(全6巻)

BL出版
中国文明やマヤ文明など、世界の様々な地域の古代文明について、数多くの発掘現場の写真や地図を見ながら、当時の人々の生活を探るシリーズです。発掘に関わった考古学者のインタビューも読むことができます。

『なんで洞窟に壁画を描いたの? 美術のはじまりを探る旅』

五十嵐ジャンヌ/著 中島梨絵/画 新泉社
中学校の歴史部に所属している理乃は、元世界史教師のじいちゃんと見に行った展覧会で、フランスのラスコー洞窟に描かれた壁画と出会います。何万年も前の真っ暗な洞窟に、なぜ壁画が描かれたのか、理乃はその謎に夢中になります。
するとなんと、じいちゃんの教え子で研究者のタバタさんの案内で、フランスへ本物の洞窟壁画を見に行けることになったのです。壁画を通して、理乃は世界の美術のはじまりへと迫っていきます。

日本の遺跡・遺物

『土の中からでてきたよ』

小川忠博/写真と文 安孫子昭二/監修 平凡社
深い土の下にねむっていた、いろんな顔がついた土の人形や、動物の骨や歯で作ったアクセサリー。これらは、5,000年以上も昔の人が住んでいた跡から見つかりました。たくさんの写真から、縄文時代の暮らしが見えてくる絵本です。

『はにわ 楽しく学べる歴史図鑑』

若狭徹/監修 スタジオタッククリエイティブ
ユニークな姿が面白い埴輪(はにわ)は、古代日本のことを教えてくれる貴重な資料です。この本では、埴輪を作る方法や作られた理由を解説するほか、日本各地で発見された様々な形の埴輪が図鑑にまとめられています。成田市の古墳で出土した、日本でただ一つのムササビ型埴輪も紹介されています。

『失われた世界への時間旅行 冒険考古学』

堤隆/著 北住ユキ/画 新泉社
ある夜、なんとなくスマホをいじっていた中学1年生の隼人は、「石器時代への招待」という不思議なサイトを見つけます。いくつかの時代の中から「4万年前」というコンテンツを選んでタップすると、いつの間にか見渡す限りの草原にワープしていました。隼人は、氷河期時代の日本にタイムトラベルしてしまったのです。旧石器時代と現代を行き来する冒険を通して、考古学の魅力が描かれています。

『古墳のなぞがわかる本』

河野正訓/監修 岩崎書店
古墳は「土を高く盛った古い墓」のことで、3世紀後半から8世紀初めころまでに数多く作られ、日本全国で発見されています。この本では、古墳の形の由来や出土した副葬品について解説しています。また、成田市と栄町にまたがって発見された龍角寺古墳群についても紹介されています。

博物館に行ってみよう

『博物館のバックヤードを探検しよう! 博物館のすごい裏側大図鑑』

DK社/編 小林玲子/訳 河出書房新社
貴重な資料の保存、修復、展示など、博物館には様々な役割があります。世界各地の博物館に収められている資料について、未来に残していくためにどのような仕事が行われているかを、写真とともに紹介しています。

『見たい!知りたい!博物館はうら側もすごい!』

斎藤靖二/監修 WAVE出版
博物館は取り扱うテーマによって、「歴史博物館」「自然史博物館」「理工博物館(科学館)」などに分けられます。日本各地の博物館の展示とともに、資料を保存する収蔵庫や、博物館ではたらく人の様子など、気になる裏側を紹介しています。

『わくわく!探検れきはく日本の歴史』(全5巻)

国立歴史民俗博物館/編 吉川弘文館
「れきはく」こと国立歴史民俗博物館は、日本でたった一つしかない、先史・古代から現代までの日本の歴史と文化について展示している博物館です。この本では、れきはくの展示物や資料の写真を使って、実際に博物館をめぐるように日本の歴史を探検することができます。